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etailerのオフライン侵略術! ーポップアップストアがビジネス拡大の鍵


先週4/4(金)、韓国発トレンドアイテムをリーズナブルな価格で販売するetailer「DHOLIC」が、同ブランドでは初の試みとなる「展示会」を開催したらしい。

(photo: DHOLICブログ)

韓国系ファッションECサイト「DHOLIC(ディーホリック)」が4月4日、初の展示会を恵比寿で開催した。会場には2014年春夏コレクションが並び、リアルなコミュニケーションを重視したいと夜には招待顧客を招いたイベントも開催。

(韓国系ECサイト「DHOLIC」オフライン進出へ 初の展示会を開催 / fashionsnap.com)

この展示会では、発売前の商品をサイトより一足先に公開し、アフターパーティーには、抽選で選ばれた一般顧客も招待され、ファッションショーが開催されたそう。
ここで、注目すべき点は、通常ファッションブランドが、来シーズンの商品をバイヤーやプレス向けに公開し、実際のオーダーや貸出に直結する「展示会」ではなく、まもなく販売開始の商品が、プレスのみならず一般顧客にも公開されたという点です。

オンライン上でのみブランドやショップを展開する通販会社、すなわちetailerが、次のステージに進む為の鍵は、オフラインにPOP-UPストアという形で店舗を持つことだと思っているの。それも、あくまでもPOP-UPストアという期間限定ショップであることが重要。etailerがいきなり、一般的にオンラインストアより利益率が低いリアルの店舗を出すのは、賢明な判断だとは思えないからね。

NY初のスタートアップでアイウエアブランドのwarby parkerは、見事にオンラインからオフラインへの出店を成功させたけど、それには6ヶ月掛けて8つの主要都市をまわったキャラバンツアーががあってこそ、だと思っているの。(warby parkerの事例については、過去の記事をみてね!)

まぁ、こんなこと私があえて言わなくても、既に時代の先端を行くイケイケのetailer達は様々な方法でPOP-UPストアを展開しているので、今日はPOP-UP ストアを出すメリットと、各ブランドの最新事例を紹介した上で、Parisが考えるオンライン・ファッションブランドのオフライン侵略のベストプラクティスを紹介するわね。

 

■WHY POP-UP STORE?
POP-UPストアを出すことによって、etailerが得ることができる主なメリットをまとめてみました。(どれも当たり前のポイントだけどね。)

●サイズ感を知ってもらう

オンラインで購入する際にサイズ問題が解決することできる。一度サイズが分かれば、以後のショッピングがずっーと楽になる。

●品質・手触りを確認

画像じゃ分からないものね!安心して(または、価格に見合う品質を納得して)商品を選んでもらえる

●ブランド / ショップの世界観を表現

どんなにサイトのデザインに凝ったり、ルックブックを公開しても限界があります。音楽、証明、インテリア、VMD(陳列方法)、スタッフ、香り…など様々など、パソコンの画面上では伝えることができない世界観を作る要素を、実店舗では伝えることができる。

●新規客の獲得

トラフィック量が多い場所または、ターゲット層が集まりそうな場所に出店をすることで、オンラインでは獲得できなかった見込み客をアプローチすることができる。オンラストアは誰でもアクセス出来るとは言うけれど、サイトにたどり着くためには、オンライン広告を見るか、ソーシャルメディアやブログで誰かがシェアしたものを見るなど、何らかのトリガーがなければサイトにたどり着くことはできません。見たことも聞いたこともないブランドのURLを打ち込むなんてこと、まずないでしょ?

 

■e-tailerが展開するリアルなPOP-UPストア
次にParisが注目している3つのPOP-UPストアの事例を紹介していくよ。

BaubleBar:ジャラジャラっとした大ぶりのジュエリーをお手頃な価格で(なのに、決して安物みは見えない!)販売する、オンラインジュエリーブランドのベンチャー、BaubleBarは、アメリカ大手のデパートメントストアNordstromとコラボレートし、35のNordstrom内に”Nordstrom Loves BaubleBar”をオープン。(最近、Parisがとっても気になっているファッション系ベンチャーの一つ!)

(image :Nordstrom

また、BaubleBarは、Anthropologie (Urban Outiftters, inc.が展開するfree peopleよりもちょっとお姉さん向けのブランド)ともコラボレートし、”BaubleBar x Anthropologie“というブランドの下、毎月BaubleBarのデザインチームがAnthropologieのためにデザインしたコレクションを、アメリカ国内の170以上のAnthropologieの店舗とAnthropologieのオンラインストアで販売を行っている。

このコラボレーションは、pop-upストアとは言わないかもしれないが、オンライン発のブランドが、オフラインの場において、ブランドを知ってもらうチャネルを(しかも、ターゲットが完全にマッチした!)持つというのは、ブランド認知向上及び潜在顧客へのアプローチという点で非常に有効な方法だと思っている。一気に170以上ものリアルな販売チャネルを持ったということは、ブランド拡大に大きく貢献することは明らかよね。

 

Modcloth:レトロなテイストのアパレルと雑貨を扱うオンラインショップ、Modclothは、新しいプラスサイズコレクションの発表を記念して、一般顧客を招待したpop-up shopイベントをNYで開催。このpop-up shopイベントでは、プラスサイズコレクションのフルラインがお披露目された他、一部の商品が購入可能で、当日は400名ものカスタマーが参加したとのこと。また、レースのイヤリングを作る、DIYイベントも開催されたそう。

(image:modcloth)

「プラスサイズ」と言っても1Xから4Xまであるとなると、規格サイズの服以上に、実際に触って着てみる必要があると思うのです。また、ワークショップなどのイベントと通して、プラスサイズのカスタマー同士が繋がりコミュニティー形成に大きく貢献したことが注目すべきです。

 

ZADY:エシカルなファッションアイテムとインテリア小物を、これらの商品が誰によって、どのようにして作られたか、というSTORYを伝えながら販売しているオンラインショップのZADYは、2013年のホリデーシーズンに同社初となるPop-up ストアをNYCのラガーディア空港にオープン。

(image: fashionista.com)

ホリデーシーズンの空港というロケーションがなんといってもポイント。フライトの待ち時間にショッピングしたり、買い忘れたクリスマスギフトを買う人などで賑わったはず。空港のお土産ショップって、画一的にダサいものが多いから、ZADYが販売するシンプルだけど、ハイセンスな商品がより一層目立ったことでしょうね!

 

■ベストプラクティス
定期的にPOP-UPストアが入れ替わる、POP-UP専門ショップを、既に他店舗展開行っているストア内に作る、というアイディアはいかが?

パルコが運営している “once A month“(渋谷パルコでは、「Meetscalストア」)という、1ヶ月に、イベントやテーマにそって商品が入れ替わるスタイルのショップが一番近いです。厳密に言うと、once A monthはポップアップストアではなく、パルコの自主編集ストアですが、お店に行く度に品揃えはもちろん、雰囲気がガラリと変わるため、毎回新しい発見あって楽しいです。
この入れ替え制POP-UP専門ショップを、Baublebarが行った様に、他店舗展開を行っているモールやショップ内に作るというのは、どうかしら?

POP-UPを受け入れる側(モール)は、売場に常に新しい風を入れることができ、集客にも繋がります。また、POP-UPを出店する側も、ある程度トラフィック量が見込める場所にて、消費意欲やファッション感度が高い(モールに来るくらいなので)層にアプローチすることができます。

 

■最後に
E-tailerにとって実店舗とは、(それが自分の店であろうがなかろうが)商品を実際に見て確かめてもらうためのショールームとして位置づけが強い。残念ながら時代についていくことができなかった人たちが、ショールーミングの是非について、躍起になって行なっていますが… マーケティングを目的としたPOP-UPストアや旗艦店の設立はあっても、今更国内100店舗を目標に!なんていう考えは端から持ってはいないのです。
今後、E-tailerが新規顧客を獲得するツールとして、また既存顧客との結びつきを強めるための場として、POP-UPストアはますます重要視されると思っています。
storefront など、ポップアップストア向けの空き空間を紹介するサービスも注目していく必要がありそうね。

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