MARKETING

『リアルタイムマーケティング』とソーシャルメディアマネジャーの必要性


David Meerman Scotte(@dmscott)著「リアルタイムマーケティング」を読んで、企業内もしくはブランドごとに、「ソーシャルメディアマネジャー」なるものを置くとこの重要性をとても強く実感しました。

また、本のタイトルにもなっている、「リアルタイムマーケティング」は、ソーシャルメディアがここまで広まった今、取り入れざるを得ない状況にまで来てると思いました。

ファッションはスピードが早く、近年の著しいブロガーの登場と活躍により、情報の拡散のスピードが加速している。コレクションは発表されたその瞬間、むしろバックステージの段階から全世界へと瞬く間に発信される時代です。

この本の内容はファッション業界も例外なく当てはまりますので、かなりオススメ。今年読んだ本の中で1番かも。

リアルタイム・マーケティング 生き残る企業の即断・即決戦略

というわけで、本で使われている言葉やキーワードを借りつつ、 「リアルタイムマーケティング」と「ソーシャルメディアマネジャー」が果たす役割について考えてみます。

◆プレス VS ソーシャルメディアマネージャー

ファッションブランドでは、「プレス担当」がソーシャルメディアも担当している場合も多いです。しかし、「プレス担当」と「ソーシャルメディア担当」は分けるべきだと思ってます。Parisの中における、プレスとソーシャルメディアマネージャーの役割はこんな感じ。

■プレス:対メディア、社会全体

  • ゆっくり時間をかけて、パーフェクトな正式発表を行う。誤報は許されない。
  • 決定事項を一発勝負で流す

 

■ソーシャルメディア:対カスタマー・ファン     → カスタマーと直接繋がる!

  • 各メディアをすっとばして、リアルタイムに情報を発信し、リアルタイムでカスタマーとコミュニケーションをとる。
  • 個々人に対応した情報を人間味を込めて
  • アップデート可能。万が一間違った情報を流してもすぐに修正し、間違いを正すことができる。
  • 過程を共有する

 

「情報を発信する」という観点からは、情報の発信先が既存のメディアや社会全体であろうと、カスタマーであろうと同じ事なので、「プレス担当」が一貫して担当してもいいような気がするけど、対既存メディア&社会全体と対カスタマー&ファンって、全然ベクトルが違うし、対応の仕方、送るべき情報が異なります。

プレス担当が、従来型のメディア(雑誌、TV、ラジオ)と対外的、世間一般に対して、誰一人誤解をすることがないように、正しい情報を発信するのに対して、ソーシャルメディア担当は、カスタマーやファンにむけた情報を発信するというのが大きな違い。情報はどんどんリアルタイムでアップデート可能なので、もしも間違いがあった場合でもすぐに訂正をすることができます。(訂正せずに「削除」で対処するのはご法度だけど!)

また、プレスは一方向の情報発信だけれど、ソーシャルメディアは双方向。発信した情報に対して、カスタマーからの反応を受け付けるし、さらにそれに反応するので、コミュニケーションが生まれます。

さらに、プレスでは「結果」や「決定事項」を伝えますが、ソーシャルメディアでは過程を共有します。

 

既存のメディアが知りたいのは揺るぎない結果・決定事項。逐一情報がアップデートされていては、いつまでたっても記事が出来上がらないので、当然といえばそうだけど。

一方でファンは結果だけではなく、過程も知りたいのです。このコレクションが出来上がるまでに、何にインスピレーションを得て、デザイナーは何を考えていて、バックステージではなにが起こっているのか。

「結果」が出来上がるまでのストーリーを共有することによって、ブランドに対してさらに愛着を持って貰えます。

 

総論として、ソーシャルメディアマネージャーには、

①リアルタイムで物事を処理できる柔軟性と瞬発力

②カスタマーとのWEB上でのコミュニケーション能力

③ソーシャルメディアリテラシー(webサービスがやガジェットを使いこなす能力も含む

が必要になってくると思います。

 

◆WEB上の情報管理もソーシャルメディアマネージャーの仕事

ソーシャルメディア上の情報を管理、コントロールするのもソーシャルメディア担当者の仕事。

基本は、以下の2つ。

 ①悪い噂やデマは迅速にかつ丁寧に対応をする

②ポジティブなレスポンスは、積極的にシェアしていく

twitterの@やFacebookでのウォールには、良い反応ばかりが寄せられるわけではありません。むしろ、クレームや嫌味のフィードバックが多いくらい。電話でクレームを言うより、メールで「ご担当者様〜」から始まるメンドクサイ文章を書くより、ずっーーっと簡単だし、他の人の目に触れることによって「仕返し」ができる、から。

ネガティブな投稿によって、批判の対象となるブランド企業の評判が下がれば、アンチの人にとっては作戦成功だからね。

けれど、本書によるとそんなネガティブは発言に対して、「リアルタイムで理性的に対応すると、思いやりが伝わってファン獲得に繋がることが多い」そうです。ピンチはチャンスってやつよね。

しかも、「相手の土俵で対応する」ことが大事だとも。twitterで批判されれば@で答えるし、youtubeでディス動画をUPされたら、返信する形で同じくビデオを作って投稿すればいい、ってこと。

また、もしデマが広まっていた場合にも、デマがひとり歩きする前に発見し、迅速に正しい情報を発信すれば、混乱を防ぐことができます。もちろん、自分が誤報を流してしまった場合も、該当記事を「削除」するのではなく、「訂正」記事を即座に流すこと。ネット上に一回発信した情報は、一生消えないと思っていた方がいい。消しても既に拡散されてしまった情報を追跡することは不可能だし。それよりも、訂正版を如何に素早く広めるかを考えるべき。

記者会見を開いたり、プレスリリースを出して批判に対応するのでは、TOO LATEになりかねないので、やはり事態にすぐ対応できるソーシャルメディアマネージャーが必要なのです。もちろん、これらのソーシャルメディアに精通した人物を抜擢して、ね。

 

◆誰にでもチャンスあり?ソーシャルメディアマネージャーのポジションの行方

従来からあるプレスのお仕事がなくなることはないけれど、今後はソーシャルメディアマネージャーのポストがとても重要になってくると思っています。プレスができてソーシャルメディアに強い人は、鬼に金棒ですね。

ソーシャルメディアは新しいツールなので、スタート地点はみな一緒。プレスになるのは狭き門だけれど、ソーシャルメディアマネージャーなら、下克上もありえるかも。

今ファッションブロガーとして活躍してる人は、エディターとかプレスもいいけど、ソーシャルメディアマネージャーの方が才能を発揮でき、成功のチャンスが大きいかも、と思ったり。

 

そんな私は、プレスもできる「鬼に金棒系」ソーシャルメディアマネージャーを目指してがんばります!

と、いうことで、次回は私のお気にいりソーシャルメディアマネージャーとその事例を紹介します!

今のお仕事にも大分慣れたきたので、月2回のペースで更新できたらいいな。

 

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