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次なる憧れの職業?!ファッション業界におけるソーシャルメディア・ポストの役割とその重要性【前編】


企業やブランドにとって、ソーシャルメディアの活用が必要不可欠になって久しいですが、イマイチどんな仕事なのかはベールに包まれたままだったりします。
そこで、今日はファッション業界におけるソーシャルメディア・ポストについて考えてみます。

■ソーシャルメディア・ポストの3つの役割
(1)各種ソーシャルメディアの管理 【基本】
(2)マーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報のさらなる拡散
(3)コミュニティーの形成

(1)各種ソーシャルメディアの管理 【基本】
facebookやtwitter、instagramなどブランドに合ったソーシャルメディアを日々マネージメントすることが、ソーシャルメディアのポストに就いた人の最も基本的な役割となります。

また、一貫したブランディングを炎上のリスクを回避するために、攻撃的な投稿への対処方法や、返信タイミングのルールなど、運用ルールやポリシーを決めることも重要な仕事です。
例えば、悪意のあるコメントには、公の場で丁寧に対応するとか、返信は営業時間中しか行わないとか。

◆ソーシャルメディア管理のプロセス

ソーシャルメディアの管理にまつわる一連の流れは下記の通り。

1. ソーシャルメディア戦略・KPIの決定
2. 戦略に合ったプラットフォームの選択
3. コンテンツ制作&投稿のプランニング
4. 機転を利かせたリアルタイムのコミュニケーション
5. 効果測定
6. 3 → 4 → 5の繰り返し

 

1. ソーシャルメディア戦略の決定
何事においてもそうですが、ブランドで新しくソーシャルメディアの運用を始める場合、ソーシャルメディアを使ってどんなことを成し遂げたいのか?を考える必要があります。
情報発信のツールとして使うのか?それともファンとの交流するために使うのか?はたまた、新規顧客の獲得のため?
目的が決まったら、効果を検証するためのKPI(Key Performance Indicator)を設定します。
例えば、「いいね」や「RT」された数、サイトへの訪問数、情報のリーチ数に対してどれくらいの「いいね」や「RT」が集まったか、などなど。

2. 戦略に合ったプラットフォームの選択
プラットフォームを決定するには、ブランドのファンやファンになって欲しい潜在顧客がどこにいるかを考えなければいけません。
Facebookやtwitterはインフラとして確立したと言っても過言ではありませんが、それぞれが全く違う特性を持っています。この2つは基本のツールとして持っていて良いとは思いますが、リソースが限られているのなら、ブランドがターゲットとする層が「メイン」で使っているプラットフォームを選ぶべきです。大切なのは、ターゲットがどこにいるかです。
統計上だと、日本国内のfacebookのユーザー数20代が一番多いようですが*1、実は、「アカウントは持っているけどもう使ってない。」みたいな場合が多いからです。実際、ティーンを中心に、交流の場はLINEやinstagramに移っています。

3. コンテンツ制作&投稿のプランニング
メディアの特性を活かしつつ、投稿のプラニングを行います。このプランニングには、投稿する内容はもちろん、投稿のタイミング、画像の準備が含まれます。
また、より効率的にソーシャルメディアを管理するために、条件を変えて検証できるようにプランをしてみます。
例えば、投稿のタイミング(例:平日の夜など)は同じにして、画像を変えてみるとか、 その逆で画像は同じて投稿のタイミングを変えてみるとか。

4. 機転を利かせたリアルタイムのコミュニケーション
ソーシャルメディアの特徴はリアルタイム性ではありますが、リアルタイムとは無計画に行うの同義語ではありません。3で戦略的に投稿のプランニングを行った上で、その場の状況に応じて機転を利かせながら臨機応変にコミュニティーをしていく必要があります。

5. 効果測定
3. プラニング→ 4. 実行プロセスが終了したら、一定期間を置いて、1.で設定したKPIを使い、効果を検証します。
一定期間置くのは、ソーシャルメディア上の情報が個人ユーザーに届くまでにある程度のタイムラグがあるためです。特に「シェア」というワンクッションを挟んだ場合、投稿したタイミングよりもかなり後になって、アクションがある場合もあるため。もちろん、投稿の時点から時が経過するにつれて、リアクションの少なくなっていきます。
どこで一区切りとするかは、KPIを設定する時点で決めておく必要があります。

以上がソーシャルメディアの管理にまつわる一連の流れとなります。5の効果検証まで終わったら、検証結果を反映させたプランニングを行い、実行…と 3 → 4 → 5の繰り返しとなります。

 

(2)マーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報をさらに拡散させる
ソーシャルメディアは、従来のマーケティング・コミュニケーションツールと合わせて使うことで、伝えたいメッセージをより拡散することができます。

◆他部署との連携
雑誌やテレビへの露出、セレブの商品着用など、すなわちPublic Relationsによる情報をソーシャルメ
ディアを使って拡散したり、ソーシャルメディアを使って、イベントの様子をリアルタイムで配信するなど、従来のマーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報を、自らのソーシャルメディアを使ってレバレッジを効かせることができます。
また、Behind the scene (舞台裏)やSneak peeks (発表前のコレクションのチラ見せなど)の公開は、ブランドとファンの距離を縮めるのに、とても有効です。PR部門と連携してパーティーの様子をリアルタイムで紹介したり、ランウェイのバックステージの公開だったり、来シーズンのコレクションの一部をチラ見せしたり… オフィシャルだけど、アンオフィシャルな情報はブランドのファンにとっては、とてもエキサイティングなものです。

◆多方向から発信される情報の管理
ソーシャルメディアが普及する前のマーケティング・コミュニケーションにおいては、情報は発信者(ブランド)から消費者へ一方通行でした。
しかし、ソーシャルメディア普及後では、あらゆる方向から情報が発信され、拡散されるようになりました。
A . ブランドが発信した情報を消費者がさらに拡散

B.  消費者が自らコンテンツを作り発信


C.  関連情報のキュレーション

 例として3つのタイプの情報の発信&拡散パターンを挙げてみました。
このようにして、一般の消費者が「思わず誰かに教えたくなる」様な情報を仕掛ける。また、特にBやCの様な自然発生的な情報の場合、その情報の発信源や広がる動線を見つけ出し、拡散を促進するのがソーシャルメディアを担う人の役割です。

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以上、今回は、Parisが考えるソーシャルメディア担当の役割のうち、基本編である(1)各種ソーシャルメディアの管理 (2)マーケティング・コミュニケーションツールから発信された情報のさらなる拡散

について考えてみました。次回、『ファッション業界におけるソーシャルメディア・ポストの役割とその重要性【後編】』では、(3)コミュニティーの形成について考えてみます。

「コミュニティー」については、過去のポスト『【BOOK REVIEW】GILT(ギルト)――ITとファッションで世界を変える私たちの起業ストーリー』でもちょっと書いていますので、ご興味があれば御覧ください。

 

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image : Image courtesy of Michal Marcol / FreeDigitalPhotos.net

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