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【BOOK REVIEW】GILT(ギルト)――ITとフ​ァッションで世界を変える私たち​の起業ストーリー


Hi, fashion tech girls(& boys)! ファッションテック・ガールズ(そしてボーイズも!)のみなさん、こんにちは、Paris (@Japanese_paris)です。

このブログでは、Fashion x ITをテーマにファッション・ウェブマーケティングやソーシャルメディア、ブロガーコミュニティー、それからファッション系のスタートアップなどを紹介しているんだけど、Fashion x ITというテーマに興味がある人なら、絶対読んでおくべき本に出会ったので、私の覚え書きとして紹介します。

今日紹介するのは、GILTを設立した二人の女性起業家が書いたGILT設立から、日本展開、そして現在に至るまでを綴った、『GILT(ギルト)――ITとファッションで世界を変える私たちの起業ストーリー』(原題:By Invitation Only: How We Built Gilt and Changed the Way Millions Shop)
ファッションが好きでテクノロジー好きの人(つまり、このブログを読んでくれる、あなた!)なら、GILT というサービスを一度は耳にした、もしくは既に愛用者かもしれません。

具体的なコンテンツは、下の目次を見てもらえば分かるけど、
彼女たちが実行した、コミュニティーに対する草の根的バイラルマーケティングの方法に非常に感銘を受けました。日本のファッションコミュニティーを可視化し、新しいマーケティングの手段として確立させたいと思っている私にとっては、ヒントが満載!

そこで、GILTを成功へと導い草の根的バイラルマーケティングの方法について、本書の内容に私のアイディアプラスαでまとめてみました。

■目次
第1章  キャリアと友情 ー スタートアップまでの道
第2章  アイディアを練り上げる ー ギルト・グループが形になるまで
第3章  ビジネスパートナーを選ぶ ー相性のよさをどこで見極めるか
第4章  タイミングを計る ービジネスを始めるには旬の時期がある
第5章  ネットワークを作る ー立ち上げに向けて準備する
第6章  eコマースの売場を改装する ービジュアルによるブランディングの試み
第7章  資金調達はアートだ! ースタートアップにふさわしいベンチャーキャピタルを見つける
第8章  バイラル・マーケティングで顧客獲得 ーコストをかけない画期的手法
第9章  草の根作戦 ーインサイダー・マーケティングを高級感の維持
第10章 優秀な人災を集める ー私たちはどのように有能なチームをつくり上げたか
第11章 危機をバネにする ー在庫不足の問題とリーマン・ショックを克服する
第12章 私たちらしいリーダーシップのスタイル ーギルト・グループの拡大後も自分流を貫く
第13章 超成長の反動をどう乗り切るか? ー疲労困憊、そしてギルド・ジャパンを立ち上げる
第14章 これからのギルト・グループ これからのファッションeコマース

 

(1)米国中に散在するファッションコミュニティーに対して、草の根的バイラルマーケティング
「バイラルマーケティング」、今となっては決して新しい考え方ではなく、「ソーシャルメディアを使ったマーケティング」に力を力を入れているブランドは少なくない。けれども、創立当初のGILT程に、バズが生まれる可能性を秘めた土壌を理解できているブランドは、まだ数える程しかないと思っている。

口コミで広めるために必要なことーそれは間違い無く、ブランドや企業が提供するサービスに熱狂してくれる、正しいコミュニティーを見つけること。ただし、多くの場合コミュニティーは表立っておらず、またブランドが力を入れてフォーカスする価値があると思う程大きな規模ではない。
つまり「費用対効果」の側面から考えると、大したインパクトがある訳でもない小さなコミュニティーを、コストをかけて探せるか!っていうのが普通の会社の考え方で、とりあえりず「面白いく風変わり」なキャンペーン打てば、みんなソーシャルメディアでシェアしてくれるだろう、へへへ。てな感じで、多くのバイラルマーケティングは行われている…気がする。

では、ブランドがターゲットとする正しいコミュニティーはどうやったら見つかるか?

■ターゲットとなる人達が集まりそうなイベントに行く・企画する
・大規模なファッションイベントを主催:
NYからスタートしたGILTが全米展開する際に行ったのが、ファッション映画のプレビュー。PRADAを着たダースベーダーでお馴染み、US VOGUEの編集長、アナ・ウィンターの働く姿を綴ったドキュメンタリー映画、「ファッションが教えてくれること」(原題:The September Issue)のプレビューを初めとし、ファッション好きが喜びそうなイベント開催たとのこと。
・女性向け・起業家向けイベントを主催:
ギルトの顧客は、ただのファッション好きだけではなく、有職者や起業家精神を持つ、教養が高く、比較的可処分所得が高い女性だ。そこで、ファッションという軸ではなく、キャリアやスタートアップを切り口として、別のコミュニティーにもアプローチをかけた。
・顔が見える小規模なイベントを主催:
また、各都市で影響力のあるファッショニスタを招いて、小規模な食事会やパーティーを積極的に行ったそうだ。もちろん、創設者の二人がそれらの会に参加し、未来の顧客とのパーソナルな関係を築いていった。
・サンプルセールの会場の外で出待ち:
まさに、GILTの顧客になってくれる可能性が高い、サンプルセール好きの人達を、文字通り会場の外で出待ちをし、そこでもGILTのフライヤーを渡した。顧客になり得る人たちが集まる場所に出向くことが大事。

 

■コミュニティーを虱潰しに調べ上げる&連絡する
・大学や大学内にある学生団体にアプローチ:
日本でも共通することだが、2〜3人の極小グループから100人規模(もしくはそれ以上)のメンバーを持つ、学生団体が存在している。そんな彼女たちが運営する団体の連絡先は、わりかしネット上に落ちているものだという。確かに、活動をしている団体は大抵公式twitterやブログを持っているよね。
そして、特に効果があるのはその団体のリーダー的存在の人物に接触することだという。影響力ある人物を通して、GILTを告知してもらったのだ。

 

■インターネット上のコミュニティーにアプローチ
これは本書に書いてあったことではないですが、補足として。インターネット上からも共通の興味を持つ人達が集まるコミュニティーやイベントを探すことができる。
フォーラムに投稿したり、実際のイベントに繰り出してみるのも良いかもしれない。

日本では、ファッション系のmeet upグループは極端に少ないようだけれども、アメリカでは fashion bloggers meet upfashion meet upが結構盛んに行われているみたい。

なお、これらのコミュニティーの生態について知りたい方は、私が好きなマーケッターの一人、セス・ゴーディン(Seth Codin)著の「トライブー新しい”組織”の未来形」という本がおすすめ。

 

■ブロガーにアプローチ
これも補足的な情報ですが、パワーブロガーでなくても一定の読者が付いたブロガー達にアプローチするのも有効。もちろん、パワーブロガーにアプローチするのは言うまでもないが、twitterのfollower 1000人くらいいるレベルのブロガーなら、十分にアプローチする価値はあり。

 

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以上が本書に書いてあったコミュニティーの見つけ方プラスα私が気になっているアプローチ方法です。つまり、地道に探し出すしかないということ。でもバスを起こすなら、自分のフォロワーの間だけでこちょこちょするのではなく、自分とはまだ繋がっていないコミュニティーを動かさなくてはいけないのよね。

バイラルマーケティングの成功とは、地道な草の根活動の結果として得られるもの。ローマは一日にしてならず、というわけ。

ファッションコミュニティーの生態系については、私の中で一番の感心事だから、引き続きこのブログでも取り上げていきます。そして、bloggerとbrandそして世界を繋げるプラットフォームを作ることができたら良いな、と思っています。

 

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